大学で勉強したこと
私は大学進学をきっかけに上京しました。
進学先は東京外国語大学。現在は府中市に移転しましたが、当時は北区西ヶ原にあったので東京に来てからはずっと北区在住となり、北区との縁ができたきっかけとなりました。
専攻はアラビア語です。
こういうと、大体次の言葉が返ってきます。
「どうしてアラビア語だったの?」
人それぞれ志望動機がありますが、私の場合は「国際関係」に興味があったからでしょうか。
(「国際関係」って言葉もかなり大雑把ですけど)
高校2年生のときに教育実習に来ていたOGと通学路で一緒になり、外交に興味があると話すと、「アラビア語を勉強している人は少ないからライバルが少ないよ~」と言われその気になったのが直接のきっかけです。
吐く息が真っ白になる、すんごい寒い朝だった気がします。
11月頃だったのかな。
(そんな時期に教育実習だったのか、今思うとちょっと不思議ですが・・・)
そこからさかのぼること2年ほど。
私は高校受験生でした。
イラクのクウェート侵攻に端を発した湾岸危機が湾岸戦争へ発展し、戦争の映像が毎日ニュースで流れる衝撃が、中東へ関心をもつ遠因でもあったかもしれません。
さて、アラビア語を勉強しよう!と思ったものの、インターネットもない当時、
アラビア語というものが一体どんなものなのか、まったく分からない。
しかも私の田舎の相馬市は人口4万人の小さな市。
本屋さんの規模だって知れたものです。
が、相馬市は東北最大の都市・仙台市まで電車で1時間。
予備校で講義や模試を受けたり、英検の2次試験を受験しに出かけていたので
そのときに本屋さんでアラビア語会話集を購入。
初めて見るアラビア文字。
「なにこれーー!!」
一体これがわかるようになるのかと、合格する前から不安になると同時に
これが読めたらすごーい!などと勝手に喜んでいました。
入学前には先輩たちが各専攻語で語科の宣伝を披露する親友性歓迎イベントが行われ、会のあとに先輩に台本メモを見せていただきました。
「一応、アラビア語会話集とか見たことあるし、ちょっとくらいならわかるかな・・・」
なんちゅー甘い気持ちがあったのですが、そんな思いは粉々に!!
先輩から渡された紙はこんな感じ。
日本語も活字と手書きではずいぶん変わってくるとは思いますが、まっっっっったくわからない。
模様?暗号??
そんなところからスタートした私のアラビア語は、今でも大して変わってない気がします。
ただ、もはやもう二度と模様には見えません。
アラビア語が模様に見えていた頃の感覚がちょっぴり懐かしいです。
もう返らない、甘酸っぱい青春みたいなものです。
なんつって。
進路を決めるとき、「ただなんとなくで大学にやる余裕はないんだから、大学で勉強したことを活かした仕事に」就きなさいと言われてきました。
卒業後すぐは私大の図書館でアラビア語寄贈書の担当をし、アラビア語専攻ならではの仕事をしていたのですが、その後は派遣で商社を回ったり中古車売ったり(これはドバイとかいう話もあった)、南米の食品会社に勤め、今は議員として仕事をさせていただいています。
直接アラビア語で食べているわけではないので、親の言いつけを守れているかどうか若干不安ではありますが、アラビア語と、アラビア語を通じて学んだことは大きな財産です!
なかでも、中東という日本からみてなんとなく遠く感じられるところに
他にはないアプローチで接することができたことでしょうか。
そのことによって、アラビア語や中東にあまり縁のない人たちとは違った受け止め方をしていると思います。
ちょっと前に世界中を賑わせた、ブッシュ大統領への靴投げ事件。
靴を投げたイラク人記者に対する反応はアラブ世界でも賛否両論だったようですが、「彼は英雄だ!」と賞賛する意見があるのももっともだよなと思っていたところ・・・
「靴を投げた人間を英雄だなんて言ってるなんて、野蛮!次元が知れるね」
といったような感想を、しかも、尊敬している人がつぶやいているのを聞いてかなり驚きました。
「そういうあなたの方こそ・・・」という思いが頭に浮かびそうになって、でも、もしかしたらそう感じる人のほうが多いのかも、と感じたのです。
私は知人のブログ を通じてアラビア語ニュースに接したり、その知人から直接話を聞いたり、テレビからアラビア語が聞こえてくれば反射的に振り返っちゃったりしているけれどもそういう接点がなければ、「いっつもデモしたり、自爆テロしたり、暴力的」という印象になってしまうのかもしれませんよね・・・
「アラビア語専攻です。」といって次に返ってくる言葉で二番目に多いのは、
「危なくないの?」
でした。
ハロウィンで訪ねたお家でいきなり撃たれて死んじゃう国のほうがよっぽど怖いです。
物事の受け止め方って本当に一筋縄ではいかないんですね。
立場が違えば感じ方も違うし、同じ立場だって人によってもちろん違う。
アラビア語を勉強していて感じたこのことは、世の中って本当にいろんな人がいる、と思うことの多い、この仕事を助けてくれている気がします。
大学で勉強したことがちょっぴりだけど活かされてるかな。
ちなみに、
2番目の手書きのアラビア語の写真はこちらからいただきました。
http://
(カリフォルニア州アーバイン市ウェブサイト内・犯罪調査局ページ。
日本語とか韓国語も、訳してもらって画像で貼ってる感じです
)
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